■目次
▶
存続ってなに? ▶
これは大事!「たり」と「り」の違い ▶
例文を見てみよう 存続ってなに?
助動詞にも慣れてきましたか?
次は「
たり」と「
り」を見ていきましょう!
Lupuca2つとも「
完了」をあらわします。
だんだん助動詞に慣れてきたところで、1つ新しい知識です。
ここまで、助動詞の紹介をする際に「『~』をあらわします」という言い方をしてきました。
これを助動詞の「
意味」と言います。
「たり」と「り」の「意味」は?
と聞かれたら「完了」と答えます。
もし助動詞の意味をきく問題に出くわしたら、こんな感じで対応してください^^
さて、「たり」「り」ですね。
「完了」なら、すでに「つ」「ぬ」があるんですけど…と思いますよね。
「たり」「り」は「完了」だけでなく、「
存続」という意味があります。
「
~ている」と訳しましょう。
じつは、この「たり」こそが、今私たちが使っている「~た」のご先祖だと言われています。
見た、聞いた、書いた、などなど、過去をあらわすときには「~た」という言い方をしますが、その元になった助動詞なんですね~!
なぜ「完了」「存続」の「たり」が、「過去」の「~た」になったのかは大学に入ったら研究してみてください^^
ということで、「完了」「存続」の「たり」「り」、頭にインプットできましたか?
「完了」と「存続」のどちらが適当かは
その時々です。
後で例文を見ましょう♪
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これは大事!「たり」と「り」の違い
「たり」と「り」の違い。
それは、
前にくる音の違いです。
イ段の音 につくのは「たり」
エ段の音 につくのは「り」
例えば、
「書く」 + 「たり」 = 書
きたり
「書く」 + 「り」 = 書
けり
となります。
「たり」の前は「き」というイ段の音。
「り」の前は「け」というエ段の音。
私たちは古文のネイティブスピーカーを目指しているわけではありません。
どう使い分けるのかを考える必要は
ないです。
「たり」の上には「イ段の音」、「り」の上には「エ段の音」。
これさえ分かっていれば大丈夫。
「たり」は連用形に接続。
「り」はサ未四已(サミシイ)に接続(=サ変動詞未然形と四段動詞已然形)。
参考書では、このように説明していると思います。
はやい話が、
イ段音 + たり
エ段音 + り
ということを言いたいのです。
きちんとした言葉で説明すると「~接続」という言い方になります。
まぁ難しいことは置いておいて。
できるだけカンタンに理解しちゃいましょう。
注意すべきは、形が変わって(活用して)見つけにくいのか? ということ。
「たり」は、「たら」「たる」「たれ」などに活用するので、覚えなくてもすぐに見つけられると思います♪
問題は「り」です。
「り」は一文字ですが立派に活用しちゃいます。
ら/り/り/る/れ/れ
一文字なので見つけるのが難しいかもしれません。
が!!前の音は「エ段の音」ということを覚えていればよく注意すると見つかります。
とにかく、「ら」「り」「る」「れ」が出てきたら、前の音を確認するクセをつけましょう。
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例文を見てみよう
それでは、例文。

生まれける年は知りたりや。
→生まれた年は知っ
ているか。
うれしくも対面したる。
→嬉しくも対面し
た(ている)。
言ふ言ふと思へる気色、
→言う言うと思っ
ている様子、
御出家し給へり。
→御出家しなさっ
た。
※「給ふ」は「~なさる」と訳す尊敬語です。
「たり」と「り」、見つけられましたか~?
「たり」は簡単に見つかりますね。
「ら」「り」「る」「れ」が出てきたときは
必ず前の音を確認してください。
「エ段の音」であれば、ここに「り」があったか!
と見抜けますよ^^
また、「完了」と「存続」はその時々で考えよう。
と上に書きましたが、見当がついてきましたか?
「知る」という動詞は、「完了」できるものではなくて「存続」するものですよね。
一度「知った」とこは「ずーっと知っている」ものです。
「対面する」は、場面の状況に合わせてください。
今もまだ対面しているなら「存続」。
相手がもうそこにいないなら「完了」。
こんな感じです。
実際に古文を読み始めてからの方が、つかみやすいかもしれませんね^^
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